約 2,640,835 件
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基本情報 作曲・作詞 kz(livetune) http //livetune.dtiblog.com/ イラスト redjuice http //redjuicegraphics.com/ 初音ミクwiki http //www5.atwiki.jp/hmiku/pages/1916.html EASY NORMAL HARD EXTREME レベル FT 2 - 5.5 6.5 無印 1 - 5 6 ノート数 200 - 239 305 BPM 084 ランキング HARD http //miku.sega.jp/arcade/ranking/ranking_lngn_hard.html EX http //miku.sega.jp/arcade/ranking/ranking_lngn_extreme.html 備考 PSP版より移植。 略称は「ラスナイ」、「LNGN」(Last Night Good Nightの頭文字)。 動画 EASY 評価:PERFECT モジュール:フェアリー Player:ばよえーん HARD 評価:PERFECT モジュール:ボーカル Player:五条△ 評価:PERFECT モジュール:弱音ハク Player:TNKLV 評価:PERFECT モジュール:雪ミク2012 Player:みそら>ヮ<からあげ 評価:PERFECT モジュール:初音ミク 蝶 Player:らいあ 評価:PERFECT モジュール:MEIKO 怪盗ブラックテール Player:nrkrn その他:HD画質 1280 x 720 約 60fps EXTREME 評価:PERFECT モジュール:初音ミク スイムウェアS Player:大丈夫だ、問題ない 評価:PERFECT モジュール:ナチュラル Player:皇華@眼鏡っ娘激ラヴ 評価:PERFECT モジュール:雪ミク2011 Player:とりこ 評価:PERFECT モジュール:初音ミク 蝶 Player:らいあ 攻略 - コメント EXで16分の交互押しを確認=若干詐称気味な気がする。 -- 名無しさん (2010-06-28 20 22 47) 引っ掛かりやすい初見殺しとしては、HARDと刻むリズムが微妙に異なる(特に後半)、☆6にしてはカラフル、といったところか。先に☆7で交互やカラフルに慣れておくと楽 -- (名無しさん) 2011-06-13 17 32 44 Easy詐欺 初心者注意 -- (名無しさん) 2011-06-24 20 36 29 ゆっくりって思ったとこが速かったりする -- (名無しさん) 2011-07-01 20 38 53 こんなん3回ほどやったらパフェ余裕だろ、てかEXTREME譜面って感じがしない -- (名無しさん) 2011-07-24 12 38 20 サビ手前のトラップが分かれば「ぱふぇ」は近い。コンボのチキン切りに悩むのであればハイハットなどの演奏しやすいボタン音を選ぶのもアリかと。自分はデフォ音のまま「努力」でぱふぇを勝ち取りました。 -- (OSX@X1) 2011-07-25 16 46 59 ↑努力もなにもデフォ音で何も考えずぶっつけパフェトラ成功余裕でした^^ -- (名無しさん) 2011-08-15 05 14 26 HARD上がりでいきなり挑むと詐称、EX☆7を5、6曲埋めて再挑戦したら普通に☆6だった -- (名無しさん) 2011-09-01 23 05 01 前半がスカスカすぎなんだよなぁ。 -- (名無しさん) 2011-10-15 01 32 27 曲リストとこのページのBPMが違うようなんですが、どなたか直していただければ...スコアタやる限りではこのページの84(168)が正しいかと思います -- (名無しさん) 2012-06-06 17 01 31 後半はDIVAでは珍しいリズム音(ドラム)合わせの譜面なので慣れていない人は注意。特にBEMANI経験ない人はボーカル音しか聴かない傾向にあるので要注意。クリア難易度で☆6詐称は妥当かと思う -- (名無しさん) 2012-07-02 19 43 01 名前 コメント すべてのコメントを見る
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Time-Critical Influence Maximization in Social Networks with Time-Delayed Diffusion Process Wei Chen, Wei Lu, Ning Zhang AAAI 2012 概要 ICモデルは時間制限を設けないからダメ 締切+時間の遅延付きモデルを考案 高速(?)アルゴリズムも提案して実験 Independent Cascade with Meeting events 遭遇確率 m(u,v) 伝搬確率 p(u,v) 各ステップtで、アクティブな頂点uは非アクティブな頂点に確率m(u,v)で遭遇する 一回目の遭遇において確率p(u,v)でアクティベーションが成功する これは一回だけ つまり、mは遅延時間を表す m=1とすればICモデル 締切τ 0 σ_τ 2^V→R 時刻τ以内にアクティブになる頂点の期待数 time-critical influence maximization with a deadline constraint τ σ_τを最大化 submodularとかは成り立つ 証明のスケッチ 各辺uvについて、 1≦t≦τについて、確率m(u,v)のコインフリップ 確率p(u,v)のコインフリップ 到達可能性は? uはvにt_v-t_uホップで到達可能 t_u uに到達する時刻 t_v t_u以降で初めてuがvに遭遇する時刻 vがSから到達可能 ⇔ (1) live-pathを辿って到達できる、かつ (2) 最短ホップ数がτ以下 提案手法 MIA-M 複雑な何かをしている maximum influence pathのアイデア MIA-C p_c(u,v) = p(u,v)[1-(1-m(u,v))^β] β∈[1,τ]、τ/2とかにする 実験 色々やっている MIA系は早くて良い解を出力するよねという話 まとめ 手法はともかくモデルは、離散的なので取り組みやすい感があった 遅延時間を遭遇確率で表現したのも簡単 MIAは良いものとして認知されているのか…(困惑) AAAI influence maximization modeling 2014-03-09 00 11 50 (Sun)
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time――out ◆.ji0E9MT9g ◆ 「クソッ……何でこうなるんだよ……!」 時間は少しの間巻き戻る。 志村の犯行自白を聞き届け橘が戦地に向かうのを見た戦士たちが彼の加勢に向かおうとした瞬間に巧が蹲ってしまったのだ。 良太郎がイマジンと契約したのかと巧を訝しげに見る中で、一人事情を知っている士は静かに口を開いた。 「見ての通りだ、こいつの命はもう、消えかけてる」 「何だって……、それはどういうことだ、ディケイド」 思わず掴みかかりそうになる拳を収めながら、フィリップが問う。 それに対しまたも説明を開始しようとした士を制したのは、巧であった。 「そのままの意味だ。俺はもう寿命で、多分何をしてももう何時間もしないうちに死ぬ。……どこまで持つかも、正直分からねぇ」 そう言って、彼は一旦灰の止まった掌を見る。 しかしもうそれが人の形を留めているのすら奇跡といえる状況で、彼が笑顔を浮かべるはずもなく。 それに対しやるせなさに息を吐き出したのは、フィリップであった。 「そんな身体で、ライジングアルティメットと二回も戦ったりしたら……寿命が縮まって当然だ……!」 言われて、巧は思い出す。 人間に捕まりオルフェノクの細胞を破壊し寿命を縮める薬を投与された後に戦った相手は、どれも強大極まりなかった。 オルフェノクとして生きる決意を固めた木場、オルフェノクの王、そしてここに連れてこられてからもテラーにユートピア、ガドルにライジングアルティメット、そしてウェザー……。 そのどれもが万全の装備を備えても勝利を確信できるような相手ではなく、またその戦闘でファイズを、オルフェノクの力を使う度に、彼の寿命は加速度的に摩耗していった。 元々ファイズの鎧を走るフォトンブラッドはオルフェノクにとって害になるものなのだから、弱り切った身体で纏えばそうした副作用が如実に出ても仕方なかったのだ。 しかし彼は文字通り命を燃やし戦い続けた。 その身が崩れ去るその瞬間まで、何かを守るために戦いたい、とそう願って。 しかし、もうそれも叶うまい。 先ほど村上に遭遇した際オルフェノクの力を使い戦闘に至らなかったのは、禁止エリアなど理由ではなく、オルフェノクとして戦えばあそこで寿命を迎えるだろうことを、理解してしまったからだ。 理屈ではなく直感での理解だったが、恐らく間違ってはいない。 その証拠として、今この瞬間に戦闘を介してもいないのにこれほどの灰がこの身から吐き出されているのだから。 『お前らは全員殺す。この世界で唯一、未来永劫生き続け全ての力の頂点に立ち続けるこの俺を、ここまでこけにした礼としてな』 と、ふと戦場に意識を移せば、アンデッドとして真の姿を現した志村が、橘と村上に勝利宣言をしていた。 それを見て、立ち上がろうと突き立てたはずの拳に感覚が宿らない為に大きくバランスを崩しながら、巧は地べたに頬を擦り付けてしまう。 それに士とフィリップが気を取られている隙に、デイパックすら持たぬまま良太郎はジョーカーの下へ走り出して。 「あの馬鹿……ッ!フィリップ、巧を頼む!」 生身のままアルビノジョーカーに立ち向かう良太郎の背を見て、士も続く。 それを見送ったフィリップの横で、巧もまたその消えかける足をしかと地面に突き立てて。 「止めないでくれフィリップ、俺は――」 「――止めないさ」 しかし、止められるのを覚悟した巧に、フィリップはまるでそうして立ち上がることさえお見通しだったように呟く。 その瞳の先にはアルビノジョーカー。 姉を殺した相手の言動に、知らぬ間に先日風都タワーを襲撃した大道克美の姿を、彼は幻視していた。 不死の存在として生きる内、日々人間性を失う代償を負った、NEVERの兵士たち。 そんなものを真に永遠などとフィリップは思えもしなかったし、同時に自分にとっては良太郎の述べる誰かの心の中で生きる永遠の方が余程尊く思えた。 だから同時に、今目の前で命の火を絶やそうとする巧に、その輝きを止める資格なども自分には、ない。 「……すまねぇな」 そんな中、巧はポツリと謝罪を漏らす。 それが何に対する謝罪なのか、フィリップには正直特定できない。 乾巧という人間がそのつっけんどんな言葉の裏に優しさを秘めた人間なのか、少しくらい理解しているつもりだったから。 だから、彼はそれに少し笑みを返しただけで何も答えなかった。 きっと、巧も許しを得ようと口にした謝罪ではないだろうことを、理解していたから。 それを受け、巧は遂に走り出す。 その身体からは止めどなく灰が零れ出ているが、しかしだからといって彼の背中が弱く見えることなど、あり得なかった。 その背中に、仮面ライダー、としての最高のものを見た気がしたから。 ◆ ファイズが放つ未知の粒子迸る紅の剣を、その手に持つ鎌で受け止めるのは、彼に対峙するジョーカーであった。 しかし、数回の打ち合いしか成していないというのに、もうファイズの肩は上がっている。 既に限界を超えたダメージを蓄積した中で寿命をも迎えかけているのだから、それは最早どうしようもなく当然のことであった。 しかし彼の中の闘志は衰えず、むしろ高まっていく。 だがそんな彼と相対するジョーカーは変わることなく嘲笑を浮かべ。 「どうしました、もう限界ですか?“乾さん“」 「――ッ!」 明らかな挑発に対しかけ声一つエッジを大きく凪ぐが、しかし難なくそれを躱されむしろその腹に蹴りを食らってしまう。 それに呻き声を上げる暇もなくその身にヘルファイアの炎が容赦なく降り注いだために、ファイズは大きく吹き飛ばされた。 その身を木に強く打ち付けながら、彼はそのまま力なく座り込む。 そうして目前に徐々に迫り来る白いジョーカーを見やりながら、彼は二人の男を思い出していた。 『――冴子は、僕の妻でね。ここに来る前に少しいざこざはあったけど、賢く美人で、自慢の妻なんだ』 知り合いについて情報を交換している時に、どこか遠くを見ながらしかし嬉しそうにその名を言っていた霧彦のことを。 彼が街と同じほどに愛した生涯ただ一人の伴侶、それをこいつが、殺した。 『あきらは俺の弟子じゃなかったけど、よく知ってるよ。ちょっと融通聞かないこともあったけど、真面目で良い子だった』 イブキにどう言えばいいんだろうなぁとぼやきながらあきらとの思い出を考えるヒビキのことを。 彼が気にかけた友の元弟子で、既に一般人として鬼の道を諦めた、しかし心優しい彼女を、こいつが、殺した。 それを思う度、彼の腕の、既に消えかけたはずの感覚が鮮明になっていく。 そのまま勢いよく顔を持ち上げたかと思えば、彼はジョーカーの振り降ろす鎌をその剣で受け止めた。 限界を超えたファイズの攻撃に狼狽えるジョーカーを気にもとめず、ファイズは自身のドライバーに手を伸ばして。 ――EXCEED CHARGE 瞬間彼の身体を走ったファトンブラッドは、彼の右手に流れ込み、その赤い刀身を一層輝かせた。 それにジョーカーが反応する前に、彼は大きく剣をなぎ払い。 スパークルカットの名を持つ一撃を、デスサイスにぶつける。 それを受け数瞬デスサイスが悲鳴を上げるが、しかしそれすら気にせずファイズはエッジを振り切った。 赤いφの字が宙に浮かぶ中、ジョーカーは苛立ちと共に半分に折れたその得物を投げ捨てる。 それを機とみたかファイズはミッションメモリーをファイズショットに入れ替え、その手につけたファイズアクセルから黒と赤のミッションメモリーを抜き去って。 ――COMPLETE それをファイズフォンに挿入すれば、その身は一瞬で黒の身体に銀のラインの走る戦士、仮面ライダーファイズアクセルフォームのものへと変貌する。 ――START UP 防御力と引き替えに驚異のスピードを得た彼は、傷つき既に限界の身体を、しかし加速してジョーカーに神速の勢いで肉薄。 「――ラァァァァァァッ!!!!」 咆哮と共に縦横無尽に飛び交いそしてその拳を幾度となくジョーカーに放つ。 全ての彼に騙され殺されたものたちの怒りを、その拳に込めるように。 ヒビキという、誰しもを信じ、誰しもが心を開く、誰よりも大人だった男の思いも乗せて。 「いい加減に……しろぉ!」 しかしそれを受けるジョーカーも何時までもただでやられているはずはない。 いきなり周囲を紫の閃光が支配したかと思えば、それは辺りを爆炎で包み込む。 それはまるで、自分がその神速の勢いについていけないなら、全てを破壊すればいいと言わんばかりの乱雑な攻撃だった。 しかし、それは少なくとも攻撃のみに神経を振り絞っていたファイズが相手のこの状況では、有効であった。 ただでさえ薄くなったアーマーの、その奥のコアに衝撃が直接到来して、ファイズは形容しがたい悲痛な叫びを以て大きく吹き飛ばされた。 強かにその身を地面に仰向けに横たえながら、その身を通常のファイズのものへと変えて。 まだ倒れるわけにはいかない、まだ諦めるわけにはいかないとそう感じながらも、抗いがたい睡魔に襲われて。 巧は、遂にその瞳を閉じた。 ◆ ――目を覚ますと、そこは緩やかな斜面をした緑の大地であった。 それは確かに自分がこの場に連れてこられる前、真理と啓太朗と共に寝転がっていた河原の土手。 今までの全てが夢だったのか、と巧が混乱しつつも、ここは本当に気持ちの良い場所だと、その心地よさのままにその目を閉じかけるが、しかしそんな彼に対し降ってくる声が一つ。 「――乾君、良い場所を知っているものだね、ここは風都のように良い風が吹く」 ふと声のした左側に視線を移すと、そこには既に灰になり風になったはずの霧彦の姿。 どうしてお前が、そんな投げかけを本来ならするべきだろうが、それをする気にはなれなかった。 「あぁ、たまにはこうして地に寝そべり天を見上げるのも悪くない」 右側から聞こえた声に振り向けば、そこには自身や霧彦と同じく仰向けに寛ぐ天道の姿。 既に死んだものたちが何事もないように自分と会話していることをしかし不思議に思うこともなく、彼は導き出した一つの答えを口にする。 「死んだのか、俺」 遠い目をしながらそう呟くと、しかし心のどこかがすっと軽くなるのを感じた。 もうこれ以上誰かの為に戦う必要もない、痛い思いも、辛い思いもしなくていいのだと。 「――本当に、それでいいのか?」 天道が、自分の心を見透かしたようにそう問う。 その顔はいつもの彼のように自信満々といった様子ではない。 ただ、本当に問うているのだ、自分の覚悟が、その程度のものだったのか、と。 それに対し、巧は黙って空を見上げる。 多くの人を騙し殺したあの悪魔は、許されざる邪悪だ。 しかしそれに負けて死んでしまった自分が、これ以上何か出来るとでも言うのか。 あれだけ頑張ったのだからもう休んでもいいではないか、と生前には抱くことのなかったような思いを顔に浮かべつつ、しかしそれを口にはしない。 それを口にした瞬間全てが終わってしまう気がしたのはもちろん、それだけでは終わらない自分が確かにいるのを感じたから。 「乾君、君が今死んだら、僕のスカーフはどうなるんだい?一体誰がそれを洗濯するなんて思うんだ?」 黙りこくる巧に、霧彦が起き上がりつつそう問う。 その顔には笑顔が浮かんでいたが、それは彼を嘲るものでなく、彼の出す答えが分かっているための悪戯な笑顔に見えた。 それを横目で見やりつつ、しかし巧は何も言わず寝そべるまま。 「――お婆ちゃんが言っていた」 そんな巧に降ってくるのは――あぁ、見なくてもわかる――その人差し指を天に向け、儚げな表情を浮かべた天道の声。 「人に足が生えているのは、天に少しでも近づこうと努力した結果だ、もし地に伏せ空を見上げるだけでは、天に届くことはない、ってな。――お前も俺の夢を継いだなら、立ち上がれ、乾」 お前が天そのものだって言いてぇのかよ、と相変わらず主語の大きい彼の言葉をしかしどこか微笑ましい気持ちで受け止める巧。 彼は黙ったままだったが、しかしその顔には先ほどのような緩やかな死に対する思いは見られなかった。 「あーあ、ったく少しの間寝させてもくれねぇってのかよ」 がばっとその身を一気に起き上がらせながら、巧はぼやく。 その髪をぼさぼさと掻きむしって、その手に灰がついていることに、最早何も感じぬままに。 「心配するな、これで終わりだ。それが終われば、彼女にも会える」 達観したようにそう呟く天道の声を聞きながら、彼の意識はぼやけていく。 いや、むしろ急速に浮上して言っているという方が、正しいのか。 ともかく、天道の言う彼女、というのが誰なのか、思考の纏まらぬままに彼はその瞳を閉じかけて。 ――巧! ◆ もう一度目を覚ましたとき、そこにあったのは先ほどとは違って冷たい大地と戦闘による嗅ぎ慣れた、しかしいつまで経っても嫌悪を覚える臭いだった。 その身を先ほどより何倍も重く感じながら、しかし確かに起き上がると、目前のジョーカーは今度こそ恐怖にも似た声を上げてファイズを見やる。 橘朔也に、乾巧、呆気なく刈り取れると思ったはずの命が、何故こうまで自分の邪魔をし続けるのか、何も理解できないと言わんばかりに彼は狼狽する。 その姿に仮面ライダーの何たるかを深い部分で理解していなかったと判断できて、巧は思わず彼を笑った。 「何が可笑しい……もう死にかけの分際で、全てを支配し永遠に生き続けるこの俺を……笑うなぁ!」 それに怒りが爆発したのか、ジョーカーは猛進する。 先ほどまでの冷静さを、どこかに置き去りにしたように吠える彼を前に、ファイズは手首をスナップさせるのみ。 思い切り振りかぶったジョーカーの拳を刹那で躱しながら、ファイズはその右手を強かに彼の腹に放った。 呻き声と共に緑の血を吐き出す彼を前に、ファイズはその手にポインターを持ちながら、ふと思い出したことを口にする。 「――そういやお前、真理がお人好しって言ってたっけな」 その言葉は先ほど自分が村上に対して放った言葉だったはずだ、とジョーカーは思い出す。 しかし何の脈略もなく放たれたその言葉に、彼はただ困惑を残して。 「あの女はなぁ、お人好しなんかじゃねぇんだよ。俺が猫舌なのを知ってて夕飯に鍋焼きうどんを出してくるような、意地の悪い女なんだ」 「……何が言いたい?」 どこか遠くを見ながらぽつりぽつりと漏らすファイズに、思わずジョーカーは問う。 しかしそれを気にもせず、彼はドライバーに手を伸ばした。 ――EXCEED CHARGE 再び放たれた電子音声と共に、高まりゆくエネルギーを感じながら彼は妨害せんと近づいたジョーカーを殴り飛ばす。 今までを大きく超えるようなその拳のダメージにジョーカーが呻く中、彼は大きくその身を飛び上がらせて。 「――あいつを何もしらねぇくせに、偉そうにあいつを語ってんじゃねぇ!!!」 かけ声一つ、その右足を真っ直ぐにジョーカーに向けた。 瞬間、彼の身体を赤い円錐と共にファイズが貫いて。 その白の身体に大きくφの記号を浮かび上がらせながら、死神ジョーカーは、遂にその身をゆっくりと倒した。 ◆ 「……ぐっ」 呻き声と共に仰向けに横たわるのは、この場で志村純一、正義の仮面ライダーを名乗ったアルビノジョーカーであった。 自身の正体が村上にばれた時彼は、この場で殺せるだけの人間を殺してすぐに離脱することを考えた。 その場に現れた橘に負けはないと確信を持って挑んだが、勝負は痛み分け。 どころか手にするナイトの鎧がギャレンのそれを本来大きく凌いでいることを考えれば、負けを認めなくてはならないもので。 それは橘という男を長年見下し続けてきた彼には心底納得のいかないものだった。 故に彼だけでも殺す決意を以て本来の姿に変じたが、そこに野上良太郎が現れた。 自分が永遠の存在である、という言葉を否定し剰え生身で自分を押し倒した彼に苛立ちを募らせればそこに門矢が現れ、次は乾巧だ。 とはいえ既に灰を吐き出し見るからに死に体だったために容易に殺すことが出来るだろう、最低限彼と橘、村上を始末してこの場を去ろうと考え、戦闘を開始したのだが。 その結果が、これだ。 ほぼ万全に近い装備を得ながらの敗北に、彼は全く理解の追いつくことが出来なかった。 と、ふと視線を動かせば、そこには自身をこの状況に追い込んだ村上の姿。 「何の……用だ」 息も絶え絶えにそう彼に問いかけると、村上は自分を興味深げに見つめ。 「あなたの敗因はたった一つですよ、志村純一」 そう言い放った。 自分の敗因などという言葉に、志村はただ困惑する。 そんなもの、自分が彼らの実力を見誤ったとも思えないし、彼には一切理解の追いつかない部分であった。 「――あなたは、もっとも怒らせてはいけない男を怒らせてしまった……、ただそれだけです」 それが、自身を打ち倒した乾巧のことなのか、自身のペースを掻き乱しナイトを打ち破る大金星を上げた橘朔也のことなのか、それともそもそも彼らと戦う状況にまで持ち込んだ村上自身のことなのか。 そのいずれかは全く見当のつかないものの、彼はそれ以上村上に問うことも出来なかった。 パキン、と気持ちの良い音が響いた後見覚えのある緑の光に自分が包まれ、その意識を深い闇の中に、彼の身体は封印のカードの中に押し込められたのだから。 それを静かに拾い上げながら、村上はゆっくりとその場から踵を返し静かに離れていくのだった。 ◆ 志村純一がその身をカードの中に封じ込められたのを見て、フィリップは姉の敵が取られたことを実感する。 出来ればこの手で討ち取りたかったが、士から事情を聞いた巧の戦いを、自分が汚すわけにもいかないとそう思い、その戦いを見守ることにしたのだ。 戦いが終わってもなおただ天を見上げるのみで立ち尽くすファイズに近づきながら、フィリップは慎重に言葉を選ぶために思考を巡らせ続ける。 「巧……お前は――」 「言うな門矢、何も言わなくて良い」 しかしそんなフィリップより先に、かけるべき適切な言葉が見つからないながらにその口を開いた士を、ファイズは止める。 その少しの動作だけでファイズの鎧でも抑えきれぬほどの灰が全身から吐き出されて、事情を聞いていない橘にも彼に先はないことを察することが出来てしまって。 誰もが黙り続ける沈黙の中で、しかしファイズはゆっくりとその顔を上げた。 「お前らに、夢……ってのはあるか」 唐突ながら聞いたそれは、その実問いではない。 ただ彼らの胸に自分自身が聞けばそれでいい、そんな言葉であった。 「俺は、他人からたくさん夢を託されてきた。例えば、霧彦とかな」 言いながら自身の懐より彼のスカーフを取り出したファイズは、それをフィリップに手渡す。 そのスカーフには幾分か灰がついていたが、しかしフィリップはそれを払うことはしなかった。 「フィリップ、このスカーフを洗濯してやってくれ。そしてお前の街で、一番良い風が吹くところにおいてやってほしい。それが、あいつの夢だった」 「当然だ、任せてくれ」 真っ直ぐな瞳で、しかしその眼を赤く充血させ潤わせながら言う彼を見て、ファイズは少し笑った。 それがなお悟った人間の笑い方のように見えて、フィリップは思わず彼を直視できなくなってしまう。 それを気にする暇もなく、彼は今度は士の方へ振り向いて。 思えば短い間の仲だったが、色々知った口を聞かれ様々なことを思った男だった。 こいつが破壊者だとしても、信じようと決めた自分を泣かせぬ為にも、彼は一歩進む。 「それからこれは、天道総司って男の夢だ。あいつと同じ顔をした、黒いカブトに変身する男に伝えてくれ。アメンボから人間まで、全ての命を平等に守る、それが天道の夢だってな」 「――あぁ、わかった」 返答に僅かに時間を要したことを少し気がかりに思いながら、彼は最後にそこにいる全員の顔を見渡す。 フィリップ、士、橘、良太郎。全員、善良な仮面ライダーであるはずだ。 少なくともこの中に志村のような正義を利用する邪悪は存在しないと、彼は信じたかった。 だから、継いでもらおう。 自分の夢も、彼らになら任せられるから。 「それから、世界中の洗濯物が真っ白になるみたいに、皆が幸せになれるように。……これが俺の夢だ。お前らに、後を任せたい」 そう言って目を閉じかけて、もう一つ夢を思いつく。 どうせ最後なのだから、少しくらい臭い台詞も悪くない、とそう感じて。 「そして、皆の夢が、きっと叶いますように――」 そこまで言うと、彼の身からファイズの鎧は失せていく。 変身制限を迎えたために、その役目を終えたのだ。 しかしそのフォトンブラッドによる輝きが消えた後、そこにいるはずの巧の姿はもう存在しなかった。 灰の山に置き去りになったファイズドライバーと首輪を見て、しかし誰も泣いたりはしなかった。 彼という男が自分たちに残した夢の意味を、これ以上ないほど分かっているつもりだったから。 風にさらわれていく灰はいずれ、彼の友が愛した街や天にも届くと、そう確信できたから。 ◆ 「なるほど、ここにカイザドライバーがあったのですね」 乾巧の死にただ一人その場で向き合わなかった男、村上は少し離れたGトレーラーで自身もよく知る王を守るためのベルトの一本を見つける。 草加雅人に支給されていただろうそれに全てのツールを取り付けながら、他の支給品に目を移そうかと考えたその時。 「――ここで、何してるんですか」 ふと、後方から訪れた声に振り向いた。 そこには、未だイマジンも取り付いていない生身の野上良太郎の姿。 それを視認しながらも、しかし彼は別段驚いた様子もなかった。 「貴方がここにいると言うことは、乾さんは逝ってしまったんですね」 ゆっくりと空を見上げた彼に、良太郎は警戒の目を向け続ける。 その手には自分のデイパックの他にもう一つを持ち合わせているようで、恐らくは村上のものだろうことが把握できた。 自分に届けに来たのだろうそれを受け取ろうと手を伸ばせば、良太郎は抵抗するようにその手を引っ込める。 恐らくはこんなところで単身行動していたことを彼は訝しんでいるのだろう。 それに気付いたのか、村上はいつものようにふっ、と笑ってGトレーラーより舞い降りた。 「心配しなくとも、このドライバーを秘匿するつもりなどありませんよ、私は志村純一とは違い、皆さんを出し抜くつもりなど少しも持ち合わせてはいない」 恐らく問題なく私のものと認められるでしょうしね、と意味深な言葉を続けながら、彼はカイザギアを手に垂らす。 それを見てもなおデイパックを渡そうとしない良太郎に困惑の表情を向けると、彼はその瞳を先ほどと同じく真っ直ぐ向けた。 「何で、乾さんが死ぬとき、そばにいなかったんですか」 その声は、静かな怒りに燃えている。 彼の死に際にこんなところで自分の戦力を確保している動きが単純に気に入らなかったということか、と村上は思い至った。 その程度のことで、とも思うが、しかしここで彼の機嫌を損ねれば今後自分の主催戦での立場も危うい。 それは新たに抱いた自分の方針にも背くことになる、と彼は一つ息を吸い込んで。 「彼が死ぬ間際に私がいる必要はないからですよ、それに――」 「あなたが乾さんと敵だからですか?あんなになってまで戦ったのに、その人が死ぬときまで、あなたは彼を憎んでたんですか?」 記憶。 それは人と人を繋ぐなによりも大事なものだ。 電王として戦い、また記憶を犠牲に戦う侑斗を目にして、その思いは良太郎の仲で非常に大きいものになった。 だから、その人を覚えている人の記憶は、一つでも良いものを持っていて欲しかった。 例えば死に際に残した言葉などは、その人の人となりを表すようなものだ。 だからそれを聞かずもしも村上が巧を恨み続けているというのなら、それは絶対に彼にとって許せないことであった。 しかしそれを聞いた村上は何も思うところはないようにいつものような凜とした顔をしている。 それに思わず良太郎は声を荒げそうになって、しかし村上はそれを制しゆっくりと話し出した。 「――あなたは何か勘違いをしているようだ。確かに彼と私の間には深い確執がありました。しかしそれはお互いの信念に基づくものだ、それが消える死の後にまで、私は彼という有能な同族を憎んだりはしない」 「なら、なんで……」 「私がいては、彼が笑顔で逝くことが出来ないからですよ」 村上は、臆面もなく告げる。 それに呆気に取られた良太郎を気にも留めず、彼は良太郎を真っ直ぐ見据えて。 「人は泣いて産まれてくる。それは仕方のないことですが……しかし死の瞬間の表情を決めるのはその人自身だ。私は、死の瞬間浮かべる表情にこそその人物の全てが現れると思っている」 自身の人生哲学を語る彼に、良太郎は何も言えない。 それを見ながら、しかし村上は続ける。 「私の信頼に応え志村純一を打ち倒した乾さんは、上の上たる存在だ。そんな存在が死に際に私の顔を見てその表情を曇らせるというのなら、私はその死に際から潔く去りましょう」 彼の言い方からすれば死に際の志村の前に現れたのはその逆という意味か、と良太郎は思うが、ともかく。 そこまでを一気に言い切って、村上は息をつき、しかしまた顔を持ち上げた。 「――乾さんは、笑顔で逝きましたか?」 「わかりません、最後まで、変身していたので……」 「そうですか」 短く答えた村上は、そのままゆっくりと廃病院の方へ足を進めようとする。 良太郎の手から力なくぶら下がるデイパックを受けとり、その中にカイザギアとオーガフォンを詰め込んで。 「――あの!」 その背中に、思わず良太郎は叫ぶ。 それに思わず振り返りながらも、村上は意外そうな表情を浮かべた。 「何ですか、野上さん」 「何で貴方は人間とオルフェノクの共存を考えたりしないんですか、そんなにオルフェノクに優しいなら、人間と戦わない道を探すことだって――」 「――我々に戦争以外の道はない」 どこまでも甘い良太郎の言葉に対する村上の言葉は、先ほどよりも強かった。 そこに揺るがぬ彼の持つ正義を感じて、思わず良太郎は怯んでしまう。 そんな彼を見て「もう結構ですか?」と踵を返し廃病院に向かう彼を見やりながら、しかし良太郎は彼を悪と断じることは出来ぬままで。 「それでも、僕は信じたい。貴方のことも、オルフェノクと人間が共存できるってことも」 誰からも甘いと断じられそうな危うい思考を抱きながら、しかしその瞳に誰より強い意志を抱いて、彼は村上の後を追うように駆け出した。 もう、誰も死なせたくないと決意を新たに抱いて。 誰よりも弱い彼は、しかしそれでも諦めず何かを救うために今日も走るのであった。 【乾巧@仮面ライダー555 死亡確認】 【志村純一@仮面ライダー剣 封印】 【残り20人】 【二日目 深夜】 【E-5 病院跡地】 【門矢士@仮面ライダーディケイド】 【時間軸】MOVIE大戦終了後 【状態】ダメージ(中)、疲労(中)、決意 【装備】ディケイドライバー@仮面ライダーディケイド、ライダーカード一式@仮面ライダーディケイド、ディエンドライバー+ライダーカード(G3、サイガ、コーカサス)@仮面ライダーディケイド 【道具】支給品一式×2、不明支給品×2、ケータッチ@仮面ライダーディケイド、キバーラ@仮面ライダーディケイド、 【思考・状況】 基本行動方針:大ショッカーは、俺が潰す! 0:どんな状況だろうと、自分の信じる仮面ライダーとして戦う。 1:巧に託された夢を果たす。 2:友好的な仮面ライダーと協力する。 3:ユウスケを見つけたらとっちめる。 4:ダグバへの強い関心。 5:音也への借りがあるので、紅渡を元に戻す。 6:仲間との合流。 7:涼、ヒビキへの感謝。 8:黒いカブトに天道の夢を伝えるかどうかは……? 【備考】 ※現在、ライダーカードはディケイド、クウガ、ファイズ、ブレイド、響鬼の力を使う事が出来ます。 ※該当するライダーと出会い、互いに信頼を得ればカードは力を取り戻します。 ※参戦時期のズレに気づきました。 ※仮面ライダーキバーラへの変身は光夏海以外には出来ないようです。 ※巧の遺した黒いカブトという存在に剣崎を殺した相手を同一と考えているかどうかは後続の書き手さんにお任せします。 【橘朔也@仮面ライダー剣】 【時間軸】第42話終了後 【状態】ダメージ(大)、疲労(大)、精神疲労(中)、仲間の死に対しての罪悪感、自分の不甲斐なさへの怒り、クウガとダグバ及びに大ショッカーに対する恐怖(緩和)、仲間である仮面ライダーへの信頼、仮面ライダーギャレンに1時間45分変身不能、仮面ライダーザビーに1時間50分変身不能 【装備】ギャレンバックル@仮面ライダー剣、ラウズカード(ダイヤA~6、9、J)@仮面ライダー剣、ラウズアブゾーバー@仮面ライダー剣、ガイアメモリ(ライアー)@仮面ライダーW、、ザビーブレス@仮面ライダーカブト 【道具】支給品一式×4、ゼクトルーパースーツ&ヘルメット(マシンガンブレードは付いてません)@仮面ライダーカブト、ディスクアニマル(アカネタカ)@仮面ライダー響鬼、変身音叉・音角@仮面ライダー響鬼 【思考・状況】 0:仮面ライダーとして、人々を護る。 1:まずは今後の方針を考える。 2:乾に託された夢を果たす。 3:首輪の種類は一体幾つあるんだ……。 4:信頼できる仲間と共にみんなを守る。 5:小野寺が心配。 6:キング(@仮面ライダー剣)、(殺し合いに乗っていたら)相川始は自分が封印する。 7:出来るなら、始を信じたい。 【備考】 ※『Wの世界万能説』が誤解であると気づきました。 ※参戦時期のズレに気づきました。 ※ザビーゼクターに認められました。 ※首輪には種類が存在することを知りました。 【フィリップ@仮面ライダーW】 【時間軸】原作第44話及び劇場版(A to Z)以降 【状態】ダメージ(中)、疲労(中)、照井、亜樹子、病院組の仲間達の死による悲しみ 、仮面ライダーサイクロンに1時間45分変身不能 【装備】ガイアドライバー@仮面ライダーW、ファングメモリ@仮面ライダーW、ロストドライバー+(T2サイクロン+T2エターナル)@仮面ライダーW 【道具】支給品一式×2、ダブルドライバー+ガイアメモリ(サイクロン+ヒート+ルナ)@仮面ライダーW、メモリガジェットセット(バットショット+バットメモリ、スパイダーショック+スパイダーメモリ@仮面ライダーW)、ツッコミ用のスリッパ@仮面ライダーW、エクストリームメモリ@仮面ライダーW、首輪(北岡)、首輪の考案について纏めたファイル、工具箱@現実 、首輪解析機@オリジナル 、霧彦のスカーフ@仮面ライダーW 【思考・状況】 1:大ショッカーは信用しない。 2:巧に託された夢を果たす。 3:友好的な人物と出会い、情報を集めたい。 4:首輪の解除は、状況が落ち着いてもっと情報と人数が揃ってから取りかかる。 【備考】 ※バットショットにアルビノジョーカーの鮮明な画像を保存しています。 ※鳴海亜樹子と惹かれ合っているタブーメモリに変身を拒否されました。 ※T2サイクロンと惹かれあっています。ドーパントに変身しても毒素の影響はありません。 ※病院にあった首輪解析機をエクストリームメモリのガイアスペース内に収納しています。 【野上良太郎@仮面ライダー電王】 【時間軸】第38話終了後 【状態】強い決意、疲労(中)、ダメージ(中)、仮面ライダー電王に1時間45分変身不能 【装備】デンオウベルト&ライダーパス@仮面ライダー電王、サソードヤイバー@仮面ライダーカブト 【道具】支給品一式 【思考・状況】 基本行動方針:モモタロスの分まで、皆を守る為に戦いたい。 0:極力自分の力で、自分に出来る事、やるべき事をやる。 1:まずはここで情報を交換したい。 2:巧に託された夢を果たす。 3:リュウタロスを捜す。 4:殺し合いに乗っている人物に警戒 5:相川始を警戒。 6:あのゼロノスは一体…? 【備考】 ※変身制限について把握しました。 ※ハナが劇中で述べていた「イマジンによって破壊された世界」は「ライダーによって破壊された世界」ではないかと考えています。確証はしていません。 ※キンタロス、ウラタロスが憑依しています。 ※ブレイドの世界の大まかな情報を得ました。 ※現れたゼロノスに関しては、桜井侑斗ではない危険人物が使っていると推測しています。 ※冴子から、ガイアメモリと『Wの世界』の人物に関する情報を得ました。 ※ただし、ガイアメモリの毒性に関しては伏せられており、ミュージアムは『人類の繁栄のために動く組織』と嘘を流されています。 【村上峡児@仮面ライダー555】 【時間軸】不明 少なくとも死亡前 【状態】ダメージ(中)、疲労(中)、バードメモリに溺れ気味、ローズオルフェノクに1時間45分変身不能 【装備】オーガギア@劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト、カイザギア(ドライバー+ブレイガン+ショット+ポインター)@仮面ライダー555 【道具】支給品一式、バードメモリ@仮面ライダーW 不明支給品×1(確認済み)、ラウズカード(アルビノジョーカー)@仮面ライダー剣 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いには乗らないが、不要なものは殺す。 1:人は許せない、がここでは……? 2:まずは情報を交換したい。 3:乾さん、あなたの思いは無駄にはしませんよ……。 4:世界の破壊者、という士の肩書きに興味。 【備考】 ※変身制限について把握しました。 ※冴子から、ガイアメモリと『Wの世界』の人物に関する情報を得ました。 ※ただし、ガイアメモリの毒性に関しては伏せられており、ミュージアムは『人類の繁栄のために動く組織』と嘘を流されています。 ※オーガギアは、村上にとっても満足の行く性能でした。 ※今後この場で使えない、と判断した人材であっても殺害をするかどうかは不明です。 【全体備考】 E-5エリアに志村純一のデイパックと首輪、乾巧のデイパックと首輪が存在しています。 117 time――rebirth 時系列順 118 師弟対決♭キミはありのままで(前編) 投下順 門矢士 123 決める覚悟 乾巧 GAME OVER 村上峡児 123 決める覚悟 野上良太郎 橘朔也 志村純一 GAME OVER フィリップ 123 決める覚悟
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ゲーム情報(登録されているタグ) ジャンル>アイテム探し ジャンル>アドベンチャー ジャンル>パズル 製作会社>不明 言語>英語 コメント欄へ移動 ゲーム配布ページ 英語 http //www.bigfishgames.com/download-games/12272/amanda-rose-the-game-of-time/index.html 日本語 紹介文 Amanda Rose is standing at the entrance to an abandoned mine. When she steps through the opening, she ll discover something incredible. Only a few days ago, she watched her father leave their home to go on a secret mission. A few hours later, she was searching the desert site where his plane had crashed for clues to his disappearance. Are you brave enough to walk boldly with her into the unknown? Find out in Amanda Rose The Game of Time! Incredible storyline Fantastic puzzles Walk boldly into the unknown! Check out our Blog Walkthrough 画像 « » var ppvArray_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281 = new Array(); ppvArray_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281[0] = http //w.atwiki.jp/bfgmatome/?cmd=upload&act=open&page=Amanda+Rose%3A+The+Game+of+Time&file=en_amanda-rose-the-game-of-time-screen1.jpg ; window.onload=function(){ ppvShow_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281(0); }; function ppvShow_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281(n){ if(!ppvArray_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281[n]){ alert( 画像がありません ); return; } ppv_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281$( ppv_img_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281 ).src=ppvArray_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281[n]; ppv_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281$( ppv_link_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281 ).href=ppvArray_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281[n]; ppv_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281$( ppv_prev_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281 ).href= javascript ppvShow_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281( +(n-1)+ ) ; ppv_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281$( ppv_next_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281 ).href= javascript ppvShow_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281( +(n+1)+ ) ; } function ppv_0_975b8a8eee28012adb640b1826bbf281$(){ var elements = new Array(); for (var i = 0; i arguments.length; i++){ var element = arguments[i]; if (typeof element == string ) element = document.getElementById(element); if (arguments.length == 1) return element; elements.push(element); } return elements; } videoプラグインエラー 正しいURLを入力してください。 備考 レス一覧 コメント コメント すべてのコメントを見る トップページに戻る
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※このページの内容は新体制移行前のものです。 Timelogとは Timelogは下記のような要素を持ったサイトです。 ソーシャルログ 「あなたは今、何をしていますか?」を共有することでつながるサービスです。 シンプルチャット つぶやきが、自分をリンクした人みんなに伝わる。そんなつながり感を作るサービスです。 ちょっとメモ ちょっと良かったこと。ちょっと新しい体験。ちょっと気に入ったサイト。そんなメモが書き込めるサービスです。 おまけにToDo 5/8はいつもお世話になっているAさんの誕生日、忘れないようにしなきゃ。そんな時にも役立つサービスです。 お手軽ギャラリー 写真や画像などを手軽に公開できるサービスです。 Timelogとは何が出来るの? はじめるには? 何をすればいいの? 自分風に変えたい? もっとTimelog? 友達を招待したい? 何か気をつけることある? こんな裏技も! 便利なツールも! あの言葉ってどういう意味? あの人だぁれ? Timelogの歴史? 何が出来るの? Timelogを使うとこんなことができます。→Click はじめるには? ではTimelogをはじめてみましょう。→Click 何をすればいいの? 何はともあれメモを書き込んでみましょう。→Click 自分風に変えたい? 設定機能でもっとTimelogを便利に使いましょう。→Click もっとTimelog? Timelogのコマンドを使いこなすことで、もっと便利に使うことができます。→Click 友達を招待したい? やっぱり一人で使ってもさびしい…。 友達をTimelogに呼び込みましょう。→Click 何か気をつけることある? 気軽にできるTimelog。 だからこそ注意しなければいけないこともあります。→Timelogマナーブック こんな裏技も! 意外に知らないTimelogの裏技を紹介。→Timelogノウハウ集 便利なツールも! Timelogを使うのに便利なツールを紹介。→Timelogツール集 あの言葉ってどういう意味? Timelogでよく使われる言葉についてまとめましょう。→Timelog用語集 あの人だぁれ? Timelogでよく見かけるあの人って?→Timelog紳士録 Timelogの歴史? これまでどんなことがあったっけ?→Timelog年表
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Format Title Artist Label Model Number Release Press 12 GROUND ZERO LUNCH TIME SPEAX EL DORADO RECORDS ED2005 1999/--/-- - Side Track Title Produce A 1 GROUND ZERO LUNCH TIME SPEAX 2 GROUND ZERO(Inst) LUNCH TIME SPEAX B 3 MID NIGHT LUNCH LUNCH TIME SPEAX 4 MID NIGHT LUNCH(Inst) LUNCH TIME SPEAX PERTAIN CD BLUE PRINT MANEUVER
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50 Best Albums of All Time 2 26.Technodelic(1981) By Yellow Magic Orchestra Genre Electronic/Experimental 27.The Velvet Underground & Nico(1967) By The Velvet Underground Genre Art rock/Proto-punk 28.After the Gold Rush(1970) By Neil Young Genre Folk 29.Rubber Soul(1965) By The Beatles Genre Folk rock 30.Trout Mask Replica(1969) By Captain Beefheart Genre Free jazz/Avant-garde 31.Ege Bamyasi(1972) By Can Genre Krautrock 32.Kid A(2000) By Radiohead Genre Electronica/Experimental rock/Post-rock 33.Remain in Light(1980) By Talking Heads Genre Post-punk/Afrobeat 34. Revolver(1966) By The Beatles Genre Psychedelic rock 35.Low(1977) By David Bowie Genre Art rock 36.The Dark Side of the Moon(1973) By Pink Floyd Genre Progressive rock 37.In The Court Of The Crimson King(1969) By King Crimson Genre Progressive rock 38.Blue Lines(1991) By Massive Attack Genre Trip hop 39.Magical Mystery Tour(1967) By The Beatles Genre Psychedelic rock 40.The Idiot(1977) By Iggy Pop Genre Art rock/Gothic rock 41.Endless Summer(2001) By Fennesz Genre Electronica/Glitch/Ambient 42.Trance-Europe Express(1977) By Kraftwerk Genre Electronic/Krautrock 43.Modal Soul(2005) By Nujabes Genre Jazz rap/Trip hop 44.New Wave(album)(1993) By The Auteurs Genre Alternative rock/Indie pop/Britpop 45.Head Hunters(1973) By Herbie Hancock Genre Jazz-funk/Jazz fusion 46.Dummy(1994) By Portishead Genre Trip hop 47.Fear of Music(1979) By Talking Heads Genre New wave 48.BGM(1981) By Yellow Magic Orchestra Genre Techno pop/Experimental 49. Heroes (1977) By David Bowie Genre Art rock 50.Turn On the Bright Lights(2002) By Interpol Genre Post-punk revival/Indie rock 50 Best Albums of All Time1
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GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE DANCE SPEED Time to Air 青龍 191 1325 80%(2010-02-06) 攻略・コメント 同時押しが大量に降ってくるがどれも取りやすい。☆11最下層と思われる -- 名無しさん (2008-01-17 10 04 18) 難所の無いWaxing。ハード難易度的にも新曲☆11の中では低い。 -- 名無しさん (2008-01-20 23 49 43) 皿が絡んだりして微妙に押しにくいSPAと違い、あまり考えなくても取れる配置。☆10があらかた埋まっているようならHARDでも大丈夫 -- 名無しさん (2008-02-20 17 20 51) 密度は高めなのでビビッて押し負けないように。落ち着いて見切るか大体の配置を予めが頭に入れとくが吉。 -- 名無しさん (2008-03-09 23 42 57) 16分絡みが苦手でも8分を光らせていけばAAAは狙える筈。WR期間中に乗るかな・・・ -- 名無しさん (2008-07-26 11 03 50) ダーリン穴を難なく出来る腕なら、あまり心配いらないか -- 名無しさん (2009-02-16 12 55 55) 認識力先行型の人にとっては☆11で一番簡単 -- 名無しさん (2009-07-31 18 53 12) 最大の敵は合わせにくく速いBPM -- 名無しさん (2010-02-03 00 34 28) ☆11で一番早く赤ランプが点いた曲。☆10点滅が多くてもワンチャンありなので、特攻先に是非どうぞ。 -- 名無しさん (2010-05-12 20 55 02) ノマゲまでは下手なLv. -- 名無しさん (2017-03-10 00 51 30) ↑投稿ミス。ノマゲまでは下手なLv.10よりも簡単だが、HARD以上は中盤がそれなりに難しいので特攻レベルで抜けるのは少々厳しい。 -- 名無しさん (2017-03-10 00 56 04) 最後の最後1357のシンプルな配置で終わるかと思いきや急に45とかの隣接同時が混ざるので要注意 ここでビックリして崩れると一瞬でボーダー割る -- 名無しさん (2018-10-06 14 23 01) 前半無視・bpm191の8分運指に慣れる・最後の同時は全押しでOK これを意識すれば☆10ろくに埋まってないレベルでも緑~赤ランプは狙える -- 名無しさん (2018-12-31 17 48 18) ノマゲいつも78%とかで落ちるのでハードにしたらいけた、ハードの方が楽かも -- 名無しさん (2019-10-02 11 56 20) 名前 コメント
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「呪い?」 文族見習いの青年は怪訝そうに聞き返した。 「そうだ。文章は、音や、絵と違って、時間がかかる。くそっつまんねえものを延々と読まされる身にもなってみろ。だから文族は常に面白いものを書くことが要求され続けている。そりゃ既に呪いってもんだ」 法官志望の青年は、そう言い終えるといまだ湯気の立つ熱い珈琲をすするようにして飲んだ。カップを置く、かちゃんと冷たい音が天井の高い室内空間に吸い込まれる。 「この呪いに、いつ、どのタイミングでひっかかるかで、大分違ってくるんだろうと思うよ。はしかみたいなもんで、はしかと違ってたちが悪いのは何度も何度も繰り返し際限なくかかるってことだけどな」 「うー…ん」 聞きながら、考え込む若い方の青年。それを見て、面白くもなさそうに椅子の手すりで頬杖ついて外を眺めたのは、少しだけ年長の青年。 ここはレンジャー連邦のサロン。芸術の都として知られる北の都にレンジャー派が集う、一つの隠れ家的屋敷であった。 砂と岩の不毛の大地であるレンジャー連邦では、自給自足が難しく、ここ北の都にある港からさまざまなものを輸入し国庫をまかなっていたが、そうなると、自然、顔薬や最新の芸術のモードを仕入れるために、芸を志すものたちが集うようになっていき、やがてはこの地に職人街と呼ばれる空間を作り上げ、このようなサロンまで、建てられるようになっていた。 今日、この2人がここに来ているのは非常に珍しいことだった。この北都では主に彫刻や絵画、音楽などが主流であり、文に筆を取るものたちといえば、藩都にある王立図書館近くの喫茶店をサロンがわりに利用しているのが常だったからだ。 今日、ここに来たのはたまたまといってもよい。今度の第五世界小笠原投錨のための技族たちの活動を応援がてら取材しに来ていたから、こんなところまでやってきていた。 「考えても見ろ、書いてる間はいい。自分がそこに文字を刻んでいるんだ、情報を、吐き出して、紡ぎ上げて、何かを作っているんだという手ごたえがあるからな。でも、ひとたび終わってみて、不意に気がつくんだ。つまらないと言われるうちはまだいい。そのうち気にもかけられなくなったらどうしよう、話題の端にものぼらなくなったら、誰にも見向きされなくなったら……そう考え出したらもうおしまいさ。あとはただ、延々と自分の中に生まれた疑念を振り払うために、必死になって走り続けるしかない。心の中にかけられた呪いを、解こう、解こうと必死にね」 「だから、呪い…ですか」 相槌しか打てないのが、なんとなく、雲を掴むような手ごたえの不確かさがあって、居心地が悪かった。 立ち上がって珈琲の御代わりを淹れて来る。歩いて、体を動かしていると、とらえどころのない頭の中だけの話につきまとう、ぼんやりとした感覚がまぎれてくる。いつもと感触の違う、ふわふわとした毛足の長い絨毯が、なんとも言えず足に心地よかった。藩都のサロンでは、本ばかり扱う文族たちに、これほど深い絨毯が必要ないため、ぺったんとした感触ぐらいしかない。よく音を吸って、とても居心地がよい場所だった。 文族は、書き始めたり読み始めると、ほとんど周りのことなんて気にしないからなあ…と、彼は普段の様子を思い出す。そのくせ語りだすと口数が多いから、騒がしいのなんの。 護民官のアイドレスが取得されてからというもの、その傾向は現在ますます強まっており、日夜サロンではアイドレス世界における秩序と法との熱い論争が繰り返されていた。 第一次共通試験が終わった今、だからこその熱さもある。試験前はみな勉強に必死でそれどころではなく、稀有なほど黙々とペンを走らす音、ページをめくり、本を広げ、重ねていく、あの独特の緊張感が漲っていた。 小笠原投錨よりタイミングが一日だけ早かったのも、関係しているだろう。いまや締め切りに追われる技族は、サロンで優雅に芸術を語り合っているひまなどなく、それぞれが自分のアトリエで必死に最後の調整を押し進めている真っ最中なのだ。 それで、珍しく北都の職人街へ取材にやってきていた2人は、うるさいところから離れて、たまにはこっちのサロンに寄ろうぜということになったのだ。 「でも、それだと際限なくないですか?」 「ないよ。終わりがないから呪いなんだ。それを解くには終わるしかない。終わりは、文族にとっても、人生の終わりだよ。リタイア、引退、ご隠居様。あとはみんなの書くものを読んでは批評し指導し教導する、ただのサポート役になっていくのさ。自分では作ることが出来ないけれど、愛着だけは、知識だけは一際深くなっているから、人に物を教えることが出来る。そういう人たちがここの大学で教鞭を取って俺らのような現役を育ててるってわけ」 まだ見習いの身にもかかわらず、やけに物知り顔で語る彼の手には、一冊の本。ここに来る前に、輸入ものの紀行文を古書店で見つけて手に入れてきたものだった。 ページをめくれば、にゃんにゃん共和国の別の藩国のものだろう風景や、ちょっとした物語の要約や、組織、名産、そういったものがどんどん顔をのぞかせていた。 そうやって目につくところだけ拾い読み流しながら、面白そうに青年は笑う。 「こういうのも面白いよな。飽きない。どこの国からどこの国への紀行文だろうと、それぞれ人が違うから、視点が違って、とても面白い。天領にある入国パンフレットなんかよりずっと役に立つ。タマ大統領から政権が変わったら是非導入してほしいね、採用してほしいもんだよ、こういう類の文章は」 「先輩、声、大きいですよ!」 「慌てることはないだろ…あれはもう失脚だよ。あれはもう駄目だ。人の幸せを奪うことにもっぱらの念を注いでいる奴は、もう、人からもらった幸せのことを信じられない。あれはもう、元には戻れないよ。いつからああなったのかは知らないが、かわいそうなものさ」 周りを気にするように慌てる後輩を前に、悠然とページをめくりながら青年は平坦な口調でそう言った。 「同情ですか」 「同情だよ。憐憫さ」 そう口にすることの傲慢さを知った上で、彼は語っているようだった。 ずず…と、奇しくも2人同時のタイミングで珈琲を飲む。ふと、目を合わせてしまう。 「違うサロンなのに、珈琲の味、大して変わらんな」 「そりゃ、同じ人が淹れてますから」 どーも、と肩をすくめる後輩。 大きな窓の外では、よく整えられた庭が広がっている。美的感覚だけで言えば、文族も、技族も、そう違いはないはずなのだが、さすがに普段そういう手作業に費やされている技量が違うということだろうか、目に、実に見事に映えて見えた。 「帰りたくなくなるなー、おい」 「コンプレックスですか?」 「おうともコンプレよ」 「劣等感もありますよね」 「劣等感もあるな」 「優越感は、ありますか?」 「優越感は、ねえなあ…」 「じゃ、先輩が卑屈なだけですよ」 「おいおい言うなあこの野郎」 ぐりぐりーと椅子から立って後輩の頭を締めつける。いてててて、と締め上げている腕を叩いてタップ。いつもと違う場所でも、いつもの光景。 「違うもの同士なんだから、コンプレックスなんて感じなくてもいいと思うんですけどねえ…先輩それでよく法官資格なんて目指しましたね」 「馬鹿野郎、こんなだから護民官資格じゃなくて法官資格目指したんだよ」 「ひがみ根性ですか。うわー、裁かれたくないなー」 「これだから文族は口が綺麗でやなんだ」 「ただ思ったこと言ってるだけですよう」 「それがいやだと言うとるんじゃ、このこの!まったく、少しは建前とか覚えたらどうなんだ、お前」 「理論は知ってます」 「そりゃすげーな」 「ところでそろそろ髪にあとがつくんで離してくださいよー」 「ちっ…」 しょうがねえなあ、と後輩を解放すると、青年は、くるりと背を向けた。 室内は相変わらず閑静で、そうしていると、世界がまるでここっきりしかないような気分になってくる。 これは、いかんな、と思う。 綺麗どころの一人でもくればいいのに。 美しいものを愛でるのはよい。異性の造型を愛でて好むのは、まあ、趣味が悪いとはいえないが、よいともいえないのだけは確かなので、実際に女性がサロンへ入ってきたら、緊張してしまってそれどころではないだろうが。 「文族は魔法使いじゃないんだがなあ…」 「文族は魔法使いであるべきだと思いますけど」 「いや、魔法使いはいやだろう、なんとなく」 「魔法使い、いいじゃないですか。すべての文章家の夢ですよ」 「やな夢だなあ」 「いい夢ですって。ところで会話がさっきからなんか噛みあってない気がするんですけど」 「それはお前、馬鹿、合わせるか流すかしろよ、芸人として」 「芸人じゃないですし」 けちなやつだなー、とぼやきつつ、本棚の方へと向かい、うろ、うろ。文族たちが普段来ない人の領域に来てまず一番にやることといえば、これだった。本棚を見る。 さすがに普段見慣れないものがわんさとあった。美術史、作品図鑑はまだ想像の範疇だが、なんだか読み方もわからんような、芸術道具らしいものの大典だの、専門用語が使われたタイトルのものだの、適当にひょいひょい手にとって開いてみても、さっぱり言っている中身がわからない。 同じ言葉で書いてあんのになんでわからないかなーと思う。そりゃ、実体験を伴わないとわからんよな、専門書だし、と、もう一人の自分がつっこみを入れる。 本を適当なところに戻しておくと、そういえばさっきから後輩が静かだなと思い、振り返ってみれば、テーブルの上に置いておいた紀行文に早くも読み耽っていた。 読むものがなければ牛乳パックの成分表やバーコードまで読むのが文族だ。まして他人が面白そうに読んでいた本が目の前にあって、会話する必要が途絶えたら、そりゃあ読んでしまうというものだ。 わかっていても、邪魔したくなる。 「とりゃー」 「あ!」 本を上からつまみ上げて奪い去る。突然現実に引き戻されて狼狽する姿を見るのは、楽しかった。 「返してくださいよー」 「馬鹿、これ、俺の本だろ」 「読んでるうちは我が本なんです」 「なんだそりゃ」 「読んでる間は文章と人間って、目に見えないもので接続されてるんですよ。いきなりそれを切断するのはひどいですよう」 むー、と、膨れ面するのを見て、しょうがねえなあ、ほら、と返してやる。 「それ、読んだら行くぞ」 途中まで読んだら行くぞ、といっても、どうせその段になれば、あとちょっとで読み終わりますから、と粘ってくるのは目に見えていたのでそう言って、再び椅子に腰掛ける。 いい椅子だった。レンジャー派の作風が見られる。このサロンに通う誰かの趣味だろうか、それとも誰かの作品なのだろうか。 手すりは長く、背もたれは深く、それでいて、尻の落ち着きがいいから、ずり落ちたり、肩が凝ったりしづらい。人間工学をちゃんと考えた奴の仕事だなと思う。 いい仕事に触れると、理由なく元気になる。自分のジャンルのものだとたまに激しく落ちこむが、こういう専門外の場所だと、コンプレックスとか抜きにしたら、素直に感動できて、よかった。 ここに寄ってよかったなと素直に思う。と同時に、今度はここの連中をうちのサロンに連れてきてやろうかな、とも思う。今日は誰もいないところを勝手に入ってのんびりしてただけだが、平日にでも来て、是非ともお邪魔してやろう。普段聞けないような種類の話が聞けて、きっと勉強になるに違いない。 ここまで考えて、おっと、と、気をつける。 どーも後輩の野郎の影響か、無駄に勤勉なことを考える癖がついてきたな…いかんいかん。もっとちゃらんぽらんでいなければ。 プライベートはプライベート、仕事は仕事。2つ、分けてどちらもきちんとやるからこそ、互いにいい影響を与え合って、ほどよく暮らせるというものだ。仕事一直線の人生など…まあ、他人がやる分にはいいかもしれないが、少なくとも俺が自分でやるならもっと愉快な人生だな。 じー、と、理不尽な恨みをこめて、目の前の男を見つめる。 ぴ、ぴ、と、目が文字を細かく追って動いている。本に集中して、こちらの視線になど気付いていないようだ。 しょうがねえなあ、と思う。 どこでこんな奴と仲良くなったんだったかなあ。ああ、俺が適当に声かけて、会話が成立して、顔見知りになって、そのうちなんだかよく一緒につるむようになったんだっけ。人の縁だよなあ、つくづく。 壁にかかっている時計を見る。小笠原投錨のための準備まで、あと、7時間。 絵画は、手をかけると、とても時間がかかる。文章だって均整の取れた人力の機械仕掛けのような美しくも人間臭い美文剛文を描き出そうとすれば手間暇がかかるものだが、肉体的な消耗度は、少なくともこちらの方が下だろう。目に力も入れなければ、手に力をこめる必要もないし。 ちく、たく、ちく、たく。振り子時計を目で追い暇潰し。ちく、たく、ちく、たく。 ふと、思う。 「なあ、物語って、輪で出来てるよな」 「らせんじゃなくて、ですか?」 後輩は、本から顔を上げて聞き返した。 「輪だよ。だって螺旋と違って、必ずどこかに向かって一直線に動かねえもん。ぐるりと一周して、一つ、終わって、それが積み重なって、すらーっと塔みたいに積みあがることもあれば、えっらいじぐざぐで不均衡で、崩れそうというより、既に崩れちゃってて、でも、それが逆に味があるとか、そういう風な感じじゃん。物語の連続性って」 「そういえば、そうですね…じゃあ、今日の俺たちっていう物語は、俺たちにとって、どういう位置に置かれるんでしょうね」 「ばっか、そりゃあ、お前…」 聞かれて、笑う。 「決まってんだろ。日常だよ、日常。朝、起きて、始まって、こうしてぐるりと輪を描いて、眠って、終わる。いつもとほんの少しだけ違う、当たり前の日常…読み終わったのか?」 「ええ」 「んじゃ、行くか」 立ち上がって、二人で飲み残しの珈琲をやっつけ、片付ける。 ぱたん、と扉を閉めて、2人が後にした室内に残る、微かな珈琲の香り…… サロンは、変わらぬ相を呈して、静かにそこに、佇んでいた……。 The undersigned:Joker as a Liar:城 華一郎
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製作者 Corruption DL先↓ http //www.mediafire.com/file/05u7v6f3lroydb7/i_wanna_be_the_one_time.zip